****************
《イザヤ書 58章9-14節》
【断食より腹いっぱい胸いっぱい】
聖書には断食という宗教行為が記されています。
その目的は祈りの際にその効果をより高めるために行うものであり、また人間が自身の人生において直面する危機的状況の時にその難を避けるためであったり、また精神を鍛えるためであったりします。
ユダヤ教だけでなく、イスラム教、ヒンズー教、仏教などでも行われます。
断食は飲食を断つだけでなく、あらゆる欲を断つという意味があります。
イザヤ58章は断食の在り方について語られています。
「断食は、神が人間に命じたものではなく、人間が自ら始めたものであり、にもかかわらず断食によって神に求めようとし、自分がやりたくてやっているのにそれを神へのアピールとして『なぜこのように断食しているのに認めてくださらないのですか?』と神を脅迫したりもする」と神様は断じています。
また神様は58:4で「主人は自分の家族や使用人に同じようにすることを押し付けて、家族や使用人の不平不満を作り出している。そのようにして求める声は主には届かない」とはっきりとおっしゃっています。
願い求める祈りは、特別なことをする必要はありません。
饒舌に形容詞を数多く使って難しい言葉で祈ればよい、というものでもありません。
神を求める心の正直な思いを聞いていただくことです。
そして自身の祈りと願いを聞いていただくには、主の教えに従い、愛ある人としてふるまうことです。
純粋で従順な心を神さまは喜んでくださり、そのような者たちの祈り求める声を聞いてくださいます。
断食よりも、神様の恵みと祝福に預かり、精いっぱい、腹いっぱい胸いっぱいになって喜びに浸りましょう。