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【レビ記19章1-10節】
ー優しい人ー
レビ記は神の定めた規則が記された書です。
規則ですから何かがんじがらめに縛られた窮屈な書のように思うかもしれません。
しかしすべて人間が穏やかに安心して幸せに暮らせるように定められたもので、神の愛と優しさにあふれたものであるといえます。
神様はすべての人間を一人ひとり平等に愛してくださっています。
でもだからといってすべての人間が平等に、同じように物質的に恵まれた生活をしているわけではありません。
たくさん保有している人もいれば、財産と呼べるものがまったくない人もいます。
これはどうすることもできない人間社会の宿命です。
でも神様はすべての人が飢えることなく平和で過ごせるようにと願い、律法を定めました。
イエス様は弱い者や貧しい者たちと共に歩みました。
神様は弱者に目を向けてくださるお方です。
教会はこの神の精神を汲み、弱者と共に生きる社会を形成しようとしてきました。
譲る、思いやる、もてなす、労わる・・・古代から人間が求める優しさです。
優しさを分かち合うことで私たち人間社会は潤うことができるのです。
厳しさや辛く苦しい戒めよりも、心和む優しさを身につけましょう。
19章1-10節は10回以上「してないけない」「しなければならない」と行動を束縛する言葉が並びたてられています。
しかし9節を見てください。
これはミレーの落穂拾いの題材となった聖句です。
なぜ収穫のときに落穂を拾ってはいけないのか。
もったいないと思いますが、これは土地を持たずまた働くことのできない人々への、弱者への優しさです。
あわれみです。
すべては私たちのために、幸せのために、「してはならない」のです。
神様のあわれみと優しさのある人になりましょう。