あなたを癒すもの

礼拝メッセージ ー聖書のことばを、一緒に。

腹が減っては戦はできぬ(2020.5.17)

 

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【腹が減っては戦はできぬ】

《 使徒の働き 27章23-34節 》

 

パウロたち一行の乗った船は、クレタ島の南でユーラクロンという暴風に出会い、14日間も海を漂流しました。

漂流中の不安と船が沈没するかもしれないという恐怖は、どれほどのものであったか想像もつきません。

 

当時の船は、もちろんエンジンなどありません。方向を変える舵が船屋に備えつけられ、甲板にマストが1本立てられているだけ。

ほとんど風に吹き流されて進む程度の乗り物で、暴風や突風の時は、ほぼ漂流しているようなものでした。

 

長く続く暴風に、船に乗り合わせた人々は死をも覚悟したことでしょう。

 

でもパウロには、「ここで死ぬはずがない」という確信がありました。

 

彼がローマへ行って皇帝に十字架の福音を語るのは、神の〝みこころ〟であり、ご計画だったからです。

 

そのためパウロは安全にローマへたどり着くという確信がありました。

 

漂流から14日目の夜、水夫たちは船が陸に近寄っていることを悟り、座礁と沈没を恐れて船を捨てて逃げ出そうと考えます。

このことをいち早く察知したパウロは、百人隊長に「水夫が船を離れたら沈没する」と進言します。

これを聞いて百人隊長は、兵士に救命ボートをつなぐ綱を断ち切らせて、全員を船にとどまらせました。

 

そしてパウロは、船にいた全員に食事をとることを進めます。

 

パウロはこの時、信仰によって神が必ず守ってくださることを信じ、冷静に行動しました。

しかしパウロだけでなく、みなが一丸となって神の助けを求める必要がありました。

人々のなすべき努力が必要なのです。それは乗り合わせた276人全員が冷静になることでした。

 

腹が減っては戦はできぬ。

 

食事をし、冷静になって、生きるために目の前の現実に対応することが大切なのです。

        

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