《ヨハネの福音書2章20-25節》
【新神殿の意味】
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イエス様は過越しの祭りの時エルサレムの神殿で、そこを商いの場とする人々の商売道具をひっくり返して「私の父の家を商売の家としてはならない」と怒りをあらわにしました。
イエス様がここまで怒りを表して、暴力ともいえる行為に出たのは珍しいことです。
そしてイエス様は「この神殿を壊してみなさい。私は三日でそれを建てよう」とおっしゃいました。
こんなことをされ、こんなことを言われてこの事件を放っておくわけにはいきません。
ユダヤ教指導者たちは、ただでさえ悔い改めのバプテスマなど勝手なことをするイエス様を快く思っていなかったので、対立関係は決定的になりました。
でもイエス様はそうなることをもちろん予期していました。
イエス様は過越しの祭りのあいだにエルサレムで、カナの婚礼で行ったような多くの奇跡を行ったと思われます(詳しく記されてはいませんが、23節に『イエス様の行った多くのしるし』とあります)。
再建するのに46年かかった神殿をイエス様は「三日で建てる」とおっしゃいましたが、その力を示すために数多くの奇跡を行ったわけではありません。
そもそもイエス様が建て直すとおっしゃった神殿は、形ある物質的な建物ではありません。
信じる者一人ひとりの心であり、堅固な信仰のことでした。
しかしイエス様は、これらのことをすべて解き明かしたとしても人々が本当に心を入れ替えるには至らない、ということも分かっておられました。
イエス様は人の心のすみずみまですべてご存知です。
すべてをご存知のイエス様に、私たちの心のすべてを明け渡しましょう。