〜普通に誠実に〜
マタイの福音書 5章 33-39節
33)さらにまた、昔の人々に、『偽りの誓いを立ててはならない。あなたの誓ったことを主に果たせ。』と言われていたのを、あなたがたは聞いています。34)しかし、わたしはあなたがたに言います。決して誓ってはいけません。すなわち、天をさして誓ってはいけません。そこは神の御座だからです。 35)地をさして誓ってもいけません。そこは神の足台だからです。エルサレムをさして誓ってもいけません。そこは偉大な王の都だからです。36)あなたの頭をさして誓ってもいけません。あなたは、一本の髪の毛すら、白くも黒くもできないからです。37)だから、あなたがたは、『はい。』は『はい。』、『いいえ。』は『いいえ。』とだけ言いなさい。それ以上のことは悪いことです。38)『目には目で、歯には歯で。』と言われたのを、あなたがたは聞いています。39)しかし、わたしはあなたがたに言います。悪い者に手向かってはいけません。あなたの右の頬を打つような者には、左の頬も向けなさい。
* * *
今日の聖書のことばはイエス様の「山上の垂訓」と呼ばれ、ガリラヤ湖畔の町カペナウム近郊の小高い山の上で、大勢の群衆を前になさった説教の途中の部分です。
イエス様は33節で旧約聖書のレビ記19章20節「偽りの誓いを立ててはならない。あなたの誓ったことを主に果たせ。」を引用します。
イエス様の時代のユダヤ人は、自分たちが聖書の教えを守れないのを逆手にとって、守れないことを正当化する理由づけをする傾向がありました。
レビ記15章16節には「あなたの父と母を敬え」という教えが確かにあります。
にもかかわらず、マルコの福音書7章11-13節にあるように「父と母に差し上げるものは神への捧げ物になりました。」と、神を利用して自分の恥ずべき行いを正当化する言い訳をしたりしていました。
しかしこれは現代の私たちも同じです。
自分が守れそうにない約束を正当化しようとするのです。
「いそがしかったから」「時間がなくて」とそんな言い訳をしたことがあると思います。
イエス様は「できないような約束をしてはいけない」「果たせないような誓いなど立ててはならない」ときっぱりとおっしゃいます。
神の名を出そうが出すまいが、約束は守らなければなりません。
約束をした相手は期待しており、それを裏切ることになるのです。
37節には「『はい。』は『はい。』、『いいえ。』は『いいえ。』とだけ言いなさい。」とあります。
これは、「自分ができること、見通しが立てられること、責任を取れる範囲内でものを言いなさい。約束や誓いに、より以上の重みを持たせようとして神様や世の中の権威を持ち出してはならない」とおっしゃっているのです。
いつでも誠実に約束を果たし、謙虚に対応し、友好的・平和的であるべきです。
自分を正当化させるために、神や世の中の権威を持ち出す必要はありません。
普通に誠実に振る舞いましょう。
友好的・平和的な態度で接しましょう。
〜自分らしく生きよう〜【ヨハネの福音書 21章1-14節 】
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