あなたを癒すもの

礼拝メッセージ ー聖書のことばを、一緒に。

失敗を成功に

士師記 16章17-31節     

17)  ついにサムソンは、自分の心をすべて彼女に明かして言った。「私の頭には、かみそりが当てられたことがない。私は母の胎にいるときから神に献げられたナジル人だからだ。もし私の髪の毛が剃り落とされたら、私の力は私から去り、私は弱くなって普通の人のようになるだろう。」18) デリラは、サムソンが自分の心をすべて明かしたことが分かったので、こう言って、人を遣わし、ペリシテ人の領主たちを呼び寄せた。「今度こそ上(のぼ)って来てください。サムソンは心をすべて私に明かしました。」ペリシテ人の領主たちは、彼女のところに上って来たとき、その手に銀を持って来た。19)  彼女は膝の上でサムソンを眠らせ、人を呼んで、彼の髪の毛七房を剃り落とさせた。彼女は彼を苦しめ始め、彼の力は彼を離れた。20)  彼女が「サムソン、ペリシテ人があなたを襲って来ます」と言ったとき、彼は眠りから覚めて、「今度も前のように出て行って、からだをひとゆすりしてやろう」と言った。彼は、主が自分から離れられたことを知らなかった。21)  ペリシテ人は彼を捕え、その両目をえぐり出した。そして彼をガザに引き立てて行って、青銅の足かせを掛けてつないだ。こうしてサムソンは牢の中で臼をひいていた。22)  しかし、サムソンの髪の毛は、剃り落とされてからまた伸び始めた。23) さて、ペリシテ人の領主たちは、自分たちの神ダゴンに盛大ないけにえを献げて楽しもうと集まり、そして言った。「われわれの神は、敵サムソンをわれわれの手に渡してくださった。」24)  民はサムソンを見たとき、自分たちの神をほめたたえて言った。「われわれの神は、われわれの敵を、われわれの手に渡してくださった。この国を荒らして、われわれ大勢を殺した者を。」25) 彼らは上機嫌になったとき、「サムソンを呼んでこい。見せ物にしよう」と言って、サムソンを牢から呼び出した。彼は彼らの前で笑いものになった。彼らがサムソンを柱の間に立たせたとき、26)  サムソンは自分の手を固く握っている若者に言った。「私の手を放して、この神殿を支えている柱にさわらせ、それに寄りかからせてくれ。」27)  神殿は男や女でいっぱいであった。ペリシテ人の領主たちもみなそこにいた。屋上にも約三千人の男女がいて、見せ物にされたサムソンを見ていた。28) サムソンは主を呼び求めて言った。「神、主よ、どうか私を心に留めてください。ああ神よ、どうか、もう一度だけ私を強めてください。私の二つの目のために、一度にペリシテ人に復讐したいのです。」29)  サムソンは、神殿を支えている二本の中柱(なかばしら)を探り当て、一本に右手を、もう一本に左手を当てて、それで自らを支えた。30) サムソンは「パリシテ人と一緒に死のう」と言って、力を込めてそれを押し広げた。すると神殿は、その中にいた領主たちとすべての民の上に落ちた。こうして、サムソンが死ぬときに殺した者は、彼が生きている間に殺した者よりも多かった。31) 彼の身内の者や父の家の者たちがみな下って来て、彼を引き取り、ツォルアとエシュタオルの間にある父マノアの墓に運び上げて葬った。サムソンは二十年間イスラエルを裁いた。

 

                                 

(聖書  新改訳2017/©︎2017 新日本聖書刊行会       


   

 

人生誰でも失敗をするものです。

 

失敗しない人などいません。

 

むしろ失敗することで学び、さらなる大きな働きができるのだと思います。

 

近代中国建設の立役者である鄧小平は、文化革命時代にブルジョア主義と呼ばれ、中国共産党党内で失脚しました。

しかしその後、復活して資本主義経済を導入し、貧しい中国から豊かな中国へと成長する礎を築きました。

 

失敗から学んで成功したと言えるでしょう。

 

今日の聖書のことばの登場人物サムソンも、失敗したのち、その失敗から学んだ人物でした。

 

彼はダン族出身の士師でした。

 

士師と言っても彼は兵を指揮して戦ったのではなく、単独で敵と戦う超人でした。

 

怪力で、素手でライオンを倒したとも言われています。

 

彼の強さには、大男ぞろいのペリシテ人も恐れを抱いていました。

 

サムソンの強さの源は髪の毛でした。

 

母の胎にいるときから、ナジル人という神に捧げられた身であるサムソンは、髪に神の力が宿り、生まれてから一度も髪を切ったことがありませんでした。

 

ところがその秘密を、敵であるペリシテ人の女スパイデリラに打ち明けてしまいます。

 

彼は寝ている間に髪を剃られ、捕まって目をえぐられてしまいます。

 

獄中での生活は彼の失敗による敗北、惨めな姿でした。

 

 

しかし、獄にいる間に髪が伸びて再び髪の力が宿りました。

 

彼は失敗から学び、悔い改めて、再び神に立ち返ったのです。

 

サムソンは3千人のペリシテ人の前で見せ物にされましたが、その際、劇場の柱を倒し、生涯で最も多くの敵を一瞬にして打ち倒しました。

失敗はあります。

 

でも私たちはそこから学び、またやり直せます。

    

失敗しても神に立ち返り、神の力をいただきましょう。

そして次は、成功を手に入れましょう。

 

 

【失敗を成功に】 士師記  16章17-31