ローマ人への手紙 12章9節−18節
9)愛には偽りがあってはなりません。悪を憎み、善から離れないようにしなさい。10) 兄弟愛を持って互いに愛し合い、互いに相手をすぐれた者として尊敬し合いなさい。11) 勤勉で怠(おこた)らず、霊に燃え、主に仕えなさい。12) 望みを抱いて喜び、苦難に耐え、ひたすら祈りなさい。13) 聖徒たちの必要をともに満たし、努めて人をもてなしなさい。14) あなたがたを迫害する者たちを祝福しなさい。祝福すべきであって、呪ってはいけません。15) 喜んでいる者たちとともに喜び、泣いている者たちとともに泣きなさい。16) 互いに一つ心になり、思い上がることなく、むしろ身分の低い人たちと交わりなさい。自分を知恵のある者と考えてはいけません。17) 誰に対しても悪に悪を返さず、すべての人が良いと思うことを行うように心がけなさい。18)自分に関することについては、できる限り、すべての人と平和を保ちなさい。
(聖書 新改訳2017/©︎2017 新日本聖書刊行会)
人の口から出る言葉と心の中は、必ずしも一致しているとは限りません。
駐車違反で切符を切られそうになった時、警察官から、『こんなところに車を止めてはいけませんよ。通行の邪魔です。あなた反省してるんですか?』と問われれば、『はい。すいませんでした。以後気をつけます。』と答えます。
でも内心は『謝って済むなら、いくらでも謝ってやる。止めるところがないんだから仕方ないだろう。説教はいいから、早く済ませろ!』と思ったりします。
人間は誰でも口で言っていることと心で考えていることが違うということがあるものです。
聖書は『愛には偽りがあってはならない』と教えています。
以前、二股俳優と呼ばれて、TVのワイドショーや、週刊誌を賑わした男性俳優がいました。
二股かけられた相手は、さぞや心が傷ついた事と思います。
愛には、嘘、偽りがあってはならないのです。
愛は常に正しくなければなりません。
愛である神様が正しいお方だからです。
聖書は、最も優れていていつまでも残るものは、愛であるとも教えています。
日本の生んだ世界的キリスト教神学者の内村鑑三は、意外にも愛には、弱点と欠点があると言っています。
『愛は人を軟弱にし、赦しという甘さを以って規則違反を放任し、人の勇気をくじき、人を女々しくしてしまう』と言うのです。
神の愛は確かに無条件で与えられますが、そこには厳粛な道徳観があります。
ですから実は、道徳なくして、愛はあり得ないのです。
愛、道徳いずれにも、嘘、偽りがあってはなりません。
反省すると言いつつ、内心では「この場をしのげればいいや」という考えは、真の反省ではありません。
愛と道徳に嘘偽りは似合いません。
ともに喜び、ともに泣くには、嘘偽りを捨て去らなくてはならないのです。
神様を信じる者として、本当の愛すなわち道徳のともなう愛を身につけて、互いに一つ心になりましょう。
*人名・地名等の表記は最新版の新改訳聖書2017に則っています
〜【心からともに喜び、ともに泣こう】ローマ人への手紙 12章9節−18節〜