ーでっかいハートになるため!ー
川崎の鷺沼カトリック教会で司祭をしていたバレンタイン・デ・スーザ司祭の著書「そよ風のように生きる」という本に「もし嫌いな人に出会ったら、主から試されていると思いなさい。その時こそ愛を込めて接してください。必ず愛が生まれます」という言葉があります。
愛は優しく人を和ませ、快適にしてくれます。
よく分かってはいますが、好きな相手や善い人には愛を実践できても、嫌いな人や悪い人にはどうしてもトゲトゲしくなったり距離を置いてしまうのが現実です。
私たちの愛が試されるのは、自分に害を与え敵となる人と相対した時です。
ユダヤの指導者階級や富裕層にとってイエスキリストは〝嫌なヤツ〟でした。
それは彼らが崇拝している父祖アブラハムや大預言者でエジプト脱出の指導者モーセの教えをないがしろにしていると見えたからでした。
そんな者に愛する眼差しを向けることはできませんでした。
彼らは「私たちの父はアブラハムです」と言ってアブラハムの子孫であることに誇りを持っていました。
アブラハムは神に信仰を認められ多くの祝福を受けました。
アブラハムの信仰は子孫である自分たちにも受け継がれ自分たちも神の祝福を受けていると思い込んでいたのです。
イエス様はそんな彼らに「あなたがたは先祖アブラハムの信仰を受け継いでいない。あなたがたは人間であり、人間の誰もが持っている罪を人としての父親から受け継いでいる。あなたがたの考えは悪魔の思いであり身勝手な欲望に過ぎない」と断じます。
人間はちょっと批判されると自分の全てが否定されたと思い込み、相手を受け入れられない傾向にあります。
信仰において最も大切なものは愛です。
自分を批判する嫌な相手が現れたからこそ、信仰や本当の愛が試されるのです。
大きな度量を持ち広く深い心で接することができる人になりましょう。
「狭い門から入りなさい。滅びに至る門は広く、その道は広いからです。そしてそこから入っていく者が多いのです。命に至る門は小さく、その道は狭くそれを見出すものはまれです。」マタイ7:13−14
嫌な人や敵対する人を受け入れて愛することは、狭い道でありなかなか通れません。
でもそこを通れば本当の愛で満たされ、神様の祝福を受けるのです。