【第一サムエル記 21章1-9節 】
ー良い忖度、悪い忖度ー
今日の聖書のことばは、サウル王に疎まれ、妬まれ、憎まれていのちまで狙われて、最も頼りにする親友サウル王の息子ヨナタンに迷惑はかけられないという思いで逃亡生活に入ったダビデが、助けを求めてノブの司祭アヒメレクを訪ねた場面での出来事です。
「ノブ」とは町の名前で、エルサレムの北5kmくらいのところにありました。
サウル王の時代、ここに神の幕屋があり、いけにえを捧げる礼拝が行われていました。
ここにはたくさんの祭司が住んでいて「祭司の町」と呼ばれていました。
つまりダビデを次の王にしなさい、ということです。
「もう私の役目は終わった」と引退してしまったのです。
しかしサウル王はまだ実権を握り続け、引き続き王に君臨しているのですが、サムエルがいなくなったため神の御心を聞くことができません。
本来は預言者も神が任命されるのに、王様が決めてしまったのです。
そのような預言者は王におもねるようなことしか言えません。
国民の味方ではなく王の味方です。
そのためダビデはアヒヤの弟アヒメレクを訪ねることにしました。
ダビデはただお腹が空き、空腹を満たしたいだけでした。
アヒメレクも当初は王に追われるダビデが訪ねてきてどう対応しようかと戸惑っていました。
人におもねったり、忖度するのではなく、正しいことを神に示されるままに行うことが大切です。
空腹の者に食べ物を与えることは当然のことです。
求める者に与えるのは、イエス様の教えでもあります。
正しいことは神の御心です。
神の御心に従うことのできる人になりましょう。