あなたを癒すもの

礼拝メッセージ ー聖書のことばを、一緒に。

ダニエル書 6章9-18節

9)そこで、ダレイオス王はその禁令の文書に署名した。10) ダニエルは、その文書に署名されたことを知って自分の家に帰った。その屋上の部屋はエルサレムの方角に窓が開いていた。彼は以前からしていたように、日に三度ひざまづき、自分の神の前に祈って感謝をささげげていた。11) すると、この者たちが押しかけて来て、ダニエルが神に祈り求め、哀願しているのを見つけた。12) そこで彼らは王の前に進み出て、王の禁令について言った。「王よ。王は今から30日間、いかなる神にでも人にでも、あなた以外に祈願をする者は、誰でも獅子の穴に投げ込まれるという禁令に署名されたのではありませんか。」王は答えた。「取り消しのできないメディアとペルシアの法律がそうであるように、そのことは確かである。」13) そこで、彼らは王に告げた。「王よ。ユダからの捕虜の一人ダニエルは、あなたと、ご署名になった禁令を無視して、日に三度、自分勝手な祈願をしております。」 14) このことを聞いて王は非常に憂(うれ)い、ダニエルを救おうと気遣った。そして彼を助け出そうと、日没まで手を尽くした。15)そのとき、あの者たちが王のもとに押しかけて来て、王に言った。「王よ。王が制定したいかなる禁令や法令も、決して変更されることはないということが、メディアとペルシアの法律であることをご承知ください。」16) それで王は命令を出し、ダニエルは連れてこられて、獅子の穴に投げ込まれた。王はダニエルに話しかけて言った。「お前がいつも仕えている神が、おまえをお救いになるように。」17) 一つの石が運ばれて来て、その穴の口に置かれた。王は王自身の印と貴族たちの印でそれを封印し、ダニエルについての処置が変えられないようにした。18) こうして王は宮殿に帰り、一晩中断食をした。側女(そばめ)も召し寄せず、眠ることもしなかった。

 

                                  

(聖書  新改訳2017/©︎2017 新日本聖書刊行会           

 

「人間」は「人」の「間」と書きます。

 

文字通り私たちは人と人との間、人に囲まれて生きています。

他人と関わらずに生きていくことはできません。

 

ですから、関わりを持つ人々と和を保ち、助け助けられる関係を築く必要があります。

 

しかし残念なことに、私たちはすべての人と良好な関係を築けるとは限りません。

 

なかには対立したり、良い関係を築けない相手もいるし、まれに、自分にはさほど意識がなくても、相手が強い妬みや憎しみを抱くこともあります。

 

 

妬みや憎しみは、その感情を向ける相手の失敗や間違いを喜びます。

 

自分が喜ぶために相手が間違いを犯すよう、罠を仕掛けたりもします。

 

罠とは、仕掛けられた側が気づかぬうちに被害を受けることを目的として、仕掛ける側が何らかの手段を密かに講じることです。

 

そもそもは狩猟に利用され、動物を捕獲する目的で作られる道具のことでしたが、いつのころからか、人間を陥れる目的で仕掛ける手段をも罠と呼ぶようになったようです。

 

たちが友好手段を結べない人々の中には、私たちを陥れようと、罠を仕掛ける人がいます。

 

ダニエルに嫉妬して憎しみを抱いていた人々も、ダニエルに罠を仕掛けました。

 

ダニエルが信仰心厚く、日々唯一まことの神に祈りを捧げていることを知っていた人々は、ダレイオス王に「王以外にいかなる神や人にも祈願する者は、誰でも獅子の穴に投げ込まれる」という法令にサインさせました。

 

ダニエルはこの事実を知っていました。

 

そしてこれが自分を陥れるためであることも分かっていました。

 

その上で、自分の生活パターンを変えることなく、神に祈る生活を続けたのです。

 

その結果、彼は捕らえられ、獅子の穴に投げ込まれました。

 

恐らくダニエルが獅子の穴に投げ込まれることから逃れるために祈りをやめたとしても、ダニエルを憎む者たちは別の方法でダニエルを陥れる罠を仕掛けたでしょう。

 

ダニエルは正しいことを曲げる必要はないと考えたのでした。

 

たちも罠を仕掛けられるかもしれません。

 

でも罠を恐れ、避けて生きるよりも、正しいことは曲げずに、自分のスタイルを貫き通したいと思います。

 
 
 
 

*人名・地名等の表記は最新版の新改訳聖書2017にできる限り則っています

 

 

【 罠】 ダニエル書 6章9−18節 〜