マタイの福音書 2章 1−15節
1) イエスがヘロデ王の時代に、ユダヤのベツレヘムでお生まれになったとき、見よ、東の方から博士たちがエルサレムにやって来て、こう言った。2) 「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。私たちはその方の星が昇るのを見たので、礼拝するために来ました。」3) これを聞いてヘロデ王は動揺した。4) エルサレム中の人々も王と同様であった。4) 王は民の祭司長たち、律法学者たちをみな集め、キリストはどこで生まれるのかと問いただした。5) 彼らは王に言った。「ユダヤのベツレヘムです。預言者によってこう書かれています。
『ユダの地、ベツレヘムよ、
あなたはユダを治める者たちの中で
決して一番小さくはない。
あなたから治める者が出て、
わたしの民イスラエルを牧(ぼく)するからである。』」
7) そこでヘロデは博士たちをひそかに呼んで、彼らから、星が現れた時期について詳しく聞いた。8) そして、「行って幼子(おさなご)について詳しく調べ、見つけたら知らせてもらいたい。私も行って拝むから。」と言って、彼らをベツレヘムに送り出した。9) 博士たちは、王の言ったことを聞いて出て行った。すると見よ。かつて昇るのを見たあの星が、彼らの先に立って進み、ついに幼子のいるところまで来て、その上にとどまった。10) その星を見て、彼らはこの上もなく喜んだ。11) それから家に入り、母マリアとともにいる幼子を見、ひれ伏して礼拝した。そして宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた。12) 彼らは夢で、ヘロデのところへ戻らないようにと警告されたので、別の道から自分の国に帰って行った。13) 彼らが帰っていくと、見よ、主の使いが夢でヨセフに現れて言った。「立って幼子とその母を連れてエジプトへ逃げなさい。そして、私が知らせるまで、そこにいなさい。ヘロデがこの幼子を捜し出して殺そうとしています。」14) そこでヨセフは立って、夜のうちに幼子とその母を連れてエジプトに逃れ、15) ヘロデが死ぬまでそこにいた。これは、主が預言者を通して、「わたしはエジプトからわたしの子を呼び出した」と語られたことが成就するためであった。
(聖書 新改訳2017/©︎2017 新日本聖書刊行会)
この箇所はイエスキリスト誕生のいきさつが書かれていて、
救い主を拝みにきた東方の博士たちについて記述しています。
彼らは首都エルサレムにやってきて、ヘロデ王に謁見し、
王に「救い主はどこで生まれたのですか?」と尋ねています。
このことから、この博士たちがユダヤ人ではないことが分かります。
ユダヤ人であれば、「救い主はベツレヘムで生まれる」というミカ書の預言を
知っているからです。
東方の博士たちはユダヤ人ではありませんでしたが、聖書について知識があり、
唯一まことの神を信じて救いを求めていた人々でした。
聖書は元々は、神の計画によって選ばれた民であるユダヤ民族に
与えられていたものでした。
しかし今から2千年前の、交通手段も限られた時代であったにもかかわらず、
異郷の地に伝わり、神の言葉を信じた人々がたくさんいたのでした。
神を信じ、神の恵みと祝福にあずかるためには、
まず積極的に自ら神を求めていくことです。
見えない神を探し求めることで、私たちはより深く、詳しく神を知ることができ、
神の恵みと祝福を頂くことができるのです。
東方の博士たちが、聖書を読んで信じた救い主にお会いできた時、
どれほどの喜びがあったでしょうか?
幼子救い主イエスキリストにお会いした時、
彼らは高価な贈り物を惜しまずお献げしました。
そして神に守られて安全に国へ戻ることができました。
求め続け、捜し続ける…それが神を信じる者の姿です。
神様はそんな私たちを必ず祝福してくださいます。