サムエル記第二 17章18-26節
18) ところが、ある若者が彼らを見て、アブサロムに告げた。彼ら二人は急いで去り、バフリムに住むある人の家に行った。その人の庭に井戸があったので、彼らはその中に降りた。19) その人の妻は覆(おお)いを持って来て、井戸の上に広げ、その上に麦をまき散らしたので、だれにも知られなかった。20) アブサロムの家来たちが、その女の家に来て言った。「アヒマアツとヨナタンはどこにいるのか。」女は彼らに言った。「あの人たちは、ここを通り過ぎて川の方へ行きました。」彼らは、捜したが見つけることができなかったので、エルサレムに帰った。21) 彼らが去った後(あと)、二人は井戸から上がって来て、ダビデ王に知らせに行った。彼らはダビデに言った。「さあ、急いで川を渡り始めてください。アヒトフェルがあなたがたに対して、これこれのことを進言したからです。」22) ダビデと、ダビデのもとにいたすべての者たちは、ヨルダン川を渡り始めた。夜明けまでにヨルダン川を渡りきれなかった者は一人もいなかった。23) アヒトフェルは、自分の助言が実行されないのを見ると、ろばに鞍(くら)を置いて自分の家に帰り、家を整理して首をくくって死んだ。彼は彼の父の墓に葬られた。24) ダビデがマハナイムに着いたとき、アブサロムは彼とともにいるイスラエルのすべての人々とヨルダン川を渡った。25) アブサロムはアマサをヨアブの代わりに軍団長に任命していた。アマサは、アスリエル人イテラという人の息子で、イテラは、ヨアブの母ツェルヤの妹ナハシュの娘アビガイルと結婚していた。26) イスラエルとアブサロムはギルアデの地に陣を敷いた。
(聖書 新改訳2017/©︎2017 新日本聖書刊行会)
アブサロムとダビデの戦いで、掌握した軍勢の数では、アブサロム優勢でした。
一方でダビデは、巧みにアブサロム陣営にフシャイをスパイとして送り込み、有事の際には直ちにダビデに連絡が取れるようなてはずも整えられていました。
しかしアブサロムも何か不穏な動きがないか、自分の陣営内にも目を配らせていました。
その監視網にヨナタンとアヒマアツがひっかかりそうになりましたが、バフリムのある家の井戸に隠れて難を逃れました。
この家の人々ももともとダビデの支配下にあったものと思われます。
こうしてダビデはアブサロム陣営の作戦を知り、ダビデに従う者たちと一夜のうちにヨルダン川を渡り、アブサロムの攻撃から逃れることができたのでした。
そしてアヒトフェルは自分の提案がアブサロムに取り入れてもらえないとわかると、あっけなく自殺しちゃうんです。
私たちはいつでも、気持ちを強く持っていきたいですね。
どんなに強そうな立派な体格の持ち主でも、どんなに頭が良く立派な考えの持ち主でも、苦難や試練に直面した時に、気持ちが一気に落ち込んで腰砕けになってしまうことがあります。
でもそれでは人生を強く生きることはできません。
本当の強さ、人間の生きる力とは何でしょう。
それは逆境の時に輝くものではないでしょうか。
逆境の時にこそ、その人の本質・強さ・生きる力を知ることができるのです。
*人名・地名等の表記は最新版の新改訳聖書2017にできる限り則っています
〜【逆境の時にこそ】 サムエル記第二 17章18-26節 〜