【トンネル抜けて】
《 詩篇 118篇1－9節 》
新型コロナウイルスの流行は、私たちがいまだかつて体験したことのない事態を招いています。
キリスト教会も、長期間にわたり公道礼拝が行われないということは歴史始まって以来のことだと思います。ほんとうに私たち人間のちっぽけな器には、明日、世の中がどうなっているのか予測はできないのです。
私も結婚式の仕事が生活における経済的必要の柱となっていますが、3月上旬まではこんなことになるとは思ってもいませんでした。3月中旬以降、式が次々延期になり、4月は5日に1組の式を行っただけ。以降はすべてキャンセル、5月もすべての式がキャンセルとなりました。
収入は少なくなりましたが、「こんな時だからこそできることがあるはず」とポジティブに捉えています。
「大草原の小さな家」というアメリカの古いテレビドラマがあります。主人公の少女ローラの父チャールズ・インガルスは、農業を営んでいましたが、たびたびの自然災害で収穫ができずに収入が見込めないため、出稼ぎに出ていました。
貧しくて大変だけれど、またそれも楽し。
家族のために一生懸命生きようとする姿が感動的でした。
そして一家が信仰的に生きる姿に、人間の純粋さや本当に大切なものは何か、ということを学ばされます。
インガルス一家が住んでいたウォルナットグローブでは、不作不況のために人々が町を離れ、町がすさんでいきました。そしてとうとう一家も町を離れる決心をします。
今日の聖書のことば詩篇118篇1－9節は、そのお別れの席でローラの姉であるメアリーが読んだ聖書の箇所です。
私たち罪びとは、ちょっとした問題が起こっただけで、大変だ！大変だ！と騒ぎ立てて文句を言い、愚痴ったりしてしまいます。
しかし、まず神様がいのちを与え、生かしてくださっていることを忘れてはなりません。
神のくださる恵みへの感謝が、常に心に満ち溢れるようにしましょう。
どんなに辛いことや苦しい目に会おうとも、神である主は、私たちの味方です。
私たちを見捨てることはありません。
どんなに優しい人も、どんなに裕福な人も、人間は裏切ることがあります。
意識的に、また無意識的に、です。
でも神は、決して私たちを裏切りません。いつでも私たちと共にいて、私たちを守り、励まし、必ず回復できるようにしてくださいます。
私たちはいま、出口の見えないトンネルに入り込んでいます。
でも、神様は必ず私たちをこの苦難から脱出させてくださいます。
私たちを助けてくださる神様に、信頼して歩みましょう。
