ー優しさを大切にー
良い学校に入り、卒業し、会社に入って良い収入を得て、良い人生を送る…。
世の中の多くの人が描く模範的人生設計かもしれません。
そこにはすべからく権威主義が存在します。
仮庵の祭りでエルサレムに上り、宮で説教をしていたイエス様をパリサイ人はじめ多くのユダヤ人宗教指導者は、「この人は正規に学んだことがないのにどうして学問があるのか?」と驚いた、とあります(15節)。
この言葉の裏には「学校も出ていないくせに知ったかぶりして知識をひけらかすな」的なやっかみと怒りがあったと思われます。
人間は自分の持っている権威を振りかざしたくなるものです。
でも権威には優しさなどなく、権威が生み出すものは険悪な対立や反発に過ぎません。
自分のことを棚に上げて権威を振りかざし、過ちを強引に正当化する。
そんなやり方を誰が支持し喜ぶでしょう。
パリサイ人たちは、イエス様が「安息日に仕事をしてはならない」という律法の規則に反して安息日に病気の人々を癒してやったことを非難していました。
しかしパリサイ人たちも「生まれて8日目の子どもに割礼を施さなくてはならない」という規則を守るために、8日目が安息日に当たっても割礼を施していました。
パリサイ人は「それは神の教えに従った正しい行いをしているんだ」と主張しました。
そこでイエス様も「『病気を癒す』という人に対して健やかなる行いをして神の教えに従っている」と主張したのです。
権威を振りかざすのではなく、神の前に正しい行いをして、人々にも神にも喜ばれる生き方をしましょう。